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2022年5月1日 アーティスト西村公一さんのワークショップを徳島大学フューチャーセンターで開催しました。

2021年夏から取り組んできたプロジェクト「ひびきあうハート~マスキングテープに乗せる想い~」。作品は徳島赤十字病院に無事に設置されましたが、本プロジェクトのもう一つの柱である、アーティストの招聘とコラボ制作が実現できていませんでした。

新型コロナウィルス感染拡大の状況を注視しながら機会を窺ってきましたが、8か月越しでようやく実現しました。

今回のワークショップでは、西村さんのトレードマークであるハートではなく、徳島の地域のモチーフとして「渦の道」をイメージした作品を作ることになりました。ホスピタルアートに地域性を取り入れることは、わたしたちがずっと重視してきたことです。

西村さんの手から繰り出されるマスキングテープは筆のように自由自在な形を描き、手のひらにテープカッターがついているのではないかと思わせるほど素早く簡単に切り取られ、大画面の構成力も含めて驚きの連続でした。こうしたことは、やはり制作の様子をリアルに目にしなければ分からないことであり、とても意義深い機会となりました。

そして、単に目に見える表面の形を表わすだけでなく、勢い、感覚、時間といった形のないものを表現されていく様は、まだまだわたしたちの手には届かない領域ではありますが、その重要性はしっかりと感じることができました。今後のホスピタルアート制作に活かしていけたらと思います。

西村公一さんのお話し。何かを創り上げるという経験が今後のホスピタルアート制作に活かされるのではないか。
鳴門の渦の道をイメージした画面構成の説明
まずは机上作業。クッキングシートの上に思い思いの渦をたくさん作る。スマホで渦の画像を見て研究する学生も。
徳島大学ホスピタルアートクラブの学生、THAL関係の地域の方、BNPパリバ・グループ関係者など20名ほどが参加。
皆で渦作りに熱中しているあいだに、西村さんが着々と下描きを勧める。今回のキャンバスは幅約7m、高さ3m弱の大画面。
仕上がった渦を画面に組み込んでいく。どこに貼るのがよいか考えながら。
西村さんの指示を仰ぐ。
大きな渦や波が埋まっていくと一気に迫力が増す。
高所の大渦は直接壁にマスキングテープを貼って作る。
机上で作った渦や波を持ってきてびっくり。いつの間にか大迫力の画面に。
2020年2月に地域の方々と制作した渦に、さらに個性的な大小の渦が加わったコラボ作品。
フューチャーセンターの入口に立つだけで圧倒される。鳴門の渦の勢いを感じていただければ。